サルナシ、ウラジロマタタビ、シマサルナシ、マタタビの見分け方


■幹の樹皮

サルナシ(左):比較的なめらかで、薄く剥がれる
ウラジロマタタビ(中左):亀裂があり、荒く剥がれる
シマサルナシ(中右):松のように縦横に深い亀裂がある
マタタビ(右):亀裂はなく、荒く剥がれる

■冬芽

サルナシ(左):芽は埋もれていて葉柄の上の小さなくぼみのように見える(デリシオサ種キウイフルーツと同様)
ウラジロマタタビ(中左):大部分埋もれているが、葉柄の上部に小さく突出して見える
シマサルナシ(中右):大きく外部からも明瞭に見える(チネンシス種キウイフルーツと同様)

■新梢の先端部

サルナシ(左):尖った未展開葉が重なり茎に綿毛あり
ウラジロマタタビ(中左):明緑色のものもあるが、多くは茎が赤く、無毛
シマサルナシ(中右):赤みがかった未展開葉、茎、葉柄に綿毛あり
マタタビ(右):明るい緑色、未展開葉表面に毛じあり

■葉

サルナシ(左):長楕円形,表面疎に毛じあり裏面葉脈に毛じあり
ウラジロマタタビ(中左):長楕円形,表面無毛,裏面が灰白色、裏面脈腋(みゃくえき)に褐色の毛叢(もうそう)あり
ウラジロマタタビ(中中央):葉の裏面の脈腋にみられる綿毛のような毛叢
シマサルナシ(中右):楕円形,皮質,表面光沢あり,表面裏面無毛、葉柄短い綿毛あり
マタタビ(右):楕円形,紙質,表面光沢なし,表面、裏面葉脈に硬い毛じあり、葉柄毛じなし。

■花

サルナシ(左):花弁白色、葯黒色,子房無毛
ウラジロマタタビ(中左):花弁白色、葯黒色,子房無毛、がく赤みあり
シマサルナシ(中右):花弁くすんだ白色、開花後花弁基部が赤みがかる。葯黄土色、子房綿毛あり
マタタビ(右):花弁白色、葯鮮黄色、子房無毛、芳香あり。開花後すぐに葯を落とすため、雌ずいのみを持つ雌花と見誤ることがある。
写真は、いずれも形態的には両性花。花粉には発芽力がなく、機能的には雌花です。雄花は子房が発達せず、葯のみを持ち、花粉には稔性があります。

■果実


サルナシ(上段左):楕円形,表面緑章無毛,果肉明緑色
ウラジロマタタビ(上段中):楕円または長楕円形,表面無毛果紛あり,表面赤みがかるものもあり,果肉明緑色
シマサルナシ(上段右):楕円形,表面褐色無毛,皮目あり,果肉濃緑色
マタタビ熟果(下段左):長楕円形,表面橙色無毛,果肉橙色
マタタビ虫瘤果(下段右):球形,表面凹凸無毛,果肉緑白色、果汁無


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