【自生分布】マタタビは,東アジアに広く分布しており,北海道から九州まで全国に自生分布しています.北海道では平地にもみられますが,本州,四国,九州では山間地に自生しています.
【葉】葉は、緑色で表面全体に硬い毛じがあります。開花前に表皮の細胞がレンズ状に膨らみ(右)、光を乱反射するため、真っ白に変化します(左)。開花後は徐々に元の緑色に戻ります.
【花】雌雄異株です.花は,自生地では6月中下旬に開花しますが,本研究室の圃場(香川県三木町)では5月下旬〜6月上旬に開花します.花径は2〜2.5cmで,花弁は白色,葯は鮮やかな黄色です.子房は緑色無毛で,先端が尖っています.花柱は放射状に開きます.雌雄異株で,雌花にも葯があり,両性花のようにみえますが,花粉の発芽力はありません.雄花では雌ずいが退化しています.雌花の葯は、開花後すぐに脱落しますので,一見,葯をもたない雌花が咲いているように見えます.
【果実】果実は,10g前後で,幼果は緑色で、成熟すると橙黄色に変わります.緑色の果実を収穫して,追熟しても黄色に変化します.可溶性固形物含量は15〜17%で,独特の辛みのような味があります.開花後にマタタビコバチが寄生すると凸凹のある果実(虫瘤果)になり、硬いままで落果します.
【倍数性】二倍体.
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